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増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典
Ⅰ 生化学
カリウム〔K〕
potassium
猪田 猛久
1
,
松尾 収二
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部
pp.755-757
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103277
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検査の概要
カリウム(K)は細胞内の主要イオンであり,その代謝と変動は他の電解質の動きや体液の移動などに密接な関係をもつ.Kは特に心筋,酸塩基平衡,栄養代謝などには重要な役割を占め,Kの働きを知ることは臨床状態の把握と治療に必要である.
測定は多くの施設ではイオン選択電極が用いられている.Kの測定値は施設間差が少なく,多施設サーベイでの平均SDが0.05mmol/l程度であり,非常に収束されている項目である.一方,細胞内の主要イオンであるため溶血の影響を大きく受ける.その他,全血の放置による影響などサンプリングの影響も受けやすい項目でもある.
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