増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
血液生化学検査
血液ガス・電解質・微量金属
Na/K/Cl(ナトリウム/カリウム/クロール)
冨田 公夫
1
,
寺田 典生
1
,
野々口 博史
1
1東京医科歯科大学医学部第2内科
pp.211-214
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909808
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検査の目的・意義
Naは体液の主要な滲透圧物質であり,循環血漿の主要な陽イオンである.したがって,体内Naの欠乏は循環系の異常のみならず体細胞の滲透圧の異常,すなわち細胞の容積・代謝の異常にも関与してくる.測定している血清Naは濃度であり,体内の総Na量ではないので,低Na血症がすなわちNa欠乏ということにはならない1).
Na濃度は水分との相対的な関係で決まる.体内の水,Na量は摂取量と排泄量の差によるので,消化器系疾患,腎疾患の異常の有無の検査が必要になってくる.
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