Laboratory Practice 〈輸血〉
輸血副作用報告の標準化
紀野 修一
1
,
浜口 功
2
1旭川医科大学病院臨床検査・輸血部
2国立感染症研究所血液・安全性研究部
pp.371-375
発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102801
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はじめに
輸血用血液は他人の血液を原料とするため,副作用を完全に回避することはできない.輸血副作用は感染性副作用と非感染性副作用に大別され,後者は前者の100~1,000倍以上の発生頻度とされる1).非感染性副作用は免疫学的副作用と非免疫学的副作用に分けられる(表1)2).また,最近になって輸血副作用として認識され今後の検討が必要なものもある.これらの輸血副作用の発生頻度や重症度などを施設間や地域間などで比較検討したり,血液製剤の安全性向上のために実施されてきた数々の方策を評価するには,輸血副作用の発見方法,報告内容と様式,診断基準などを標準化することが必要である.
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