増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学
VI 病理
総論
3 染色法
牛島 友則
1
,
竹田 桂子
1
1NTT東日本関東病院病理診断部
pp.1215-1220
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102622
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はじめに
病理組織標本作製において染色の果たす役割は非常に大きい.染色結果には,組織採取から薄切に至る過程の種々の要因が複雑に関与しあっており,染色作業に由来する要因のみが影響するわけでなく,各工程における使用機器を含めた精度管理が大切である.これらの環境を整えることが,正しい顕微鏡所見をとらえるうえで不可欠な要因であることを理解し,染色業務を行うべきである.
今回は,ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色をはじめ,いくつかの代表的な染色方法および病理標本を用いた特殊な検索方法について簡単に述べ,これらが実際の症例でどのように用いられるのか具体的に提示する.詳細な染色法の手順などは成書を参考にしていただきたい1~4).
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