増刊号 病理組織・細胞診のための日常染色法ガイダンス
15.細胞診の日常染色法
アルシアン青染色
川岸 克博
,
牛島 友則
,
原田 弥生
pp.934-936
発行日 2001年6月15日
Published Date 2001/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905936
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アルシアン青染色(Alcian blue stain)は酸性粘液多糖類の染色法で,細胞診では上皮性粘液,特に胸・腹水中の反応性中皮細胞と粘液産生腺癌細胞との鑑別に使用されることが多い.アルシアン青染色は,塩基性色素と糖質内の酸性基とのイオン結合を利用する染色法である.フタロシアニン系の塩基性色素であるアルシアンブルーが陽性に荷電し,糖質内の酸性基であるカルボキシル基や硫酸基が陰性に荷電し,両者がイオン結合することにより酸性粘液多糖類が青く染色される.
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