増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学
VI 病理
総論
1 病理形態像の観察の仕方,考え方
1 細胞診と病理組織像の違い
山田 正人
1
,
水口 國雄
1
1帝京大学医学部附属溝口病院臨床病理科
pp.1198-1201
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102617
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はじめに
病理診断には生検または手術で採取された検体の組織診断と,尿や喀痰中に含まれるはく離細胞,あるいは子宮,肺,乳腺,甲状腺などの臓器から擦過法や穿刺吸引法によって得られた細胞で診断が行われる細胞診断とがある.どちらも標本を作製し顕微鏡で組織構築や細胞形態を観察することで診断が行われるが,対象となる検査材料や固定法,染色法は異なる.また,組織診断と細胞診断それぞれの利点を活かすことで欠点を補い総合的な診断を行うことができる1,2).
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