増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学
III 一般検査
総論
1 一般検査に関する形態像観察の基礎
1 尿沈渣検査
今井 宣子
1
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻医療技術科学分野
pp.988-991
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102567
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はじめに
尿沈渣検査に求められるのは,短時間でいかにして効率よく重要な成分を的確にみつけ,正しく過不足なく報告するかである.そのための第1原則は標準法であるJCCLSのガイドラインに従って実施することである1).尿沈渣成分のうち最も重要なのは血球と円柱であり,そのために尿沈渣検査があるといっても過言ではない.もちろん,これら以外にも多くの重要な臨床情報が得られるが,残念ながら鏡検する技師の能力に依存するところが大きい.本稿では一般検査を専門としない技師であっても最低限知っておくべき事柄に絞って述べることにする.
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