オピニオン
細胞診とHPVテストの併用を
上坊 敏子
1
1社会保険相模野病院婦人科腫瘍センター
pp.338
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102410
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細胞診が子宮頸癌(以下,頸癌)検診において果たしてきた役割は非常に大きい.わが国では,1970年代半ばには全国的に細胞診による頸癌検診が普及し,1983年度からは国の施策として検診が行われるようになった.その結果,早期癌や前癌病変である異形成の段階での発見が増加し,結果的に頸癌の死亡率は大きく減少した.最近,この細胞診にヒトパピローマウイルス(human papillomavirus,HPV)を検出する検査を併用することが注目されている.
ほぼすべての頸癌の原因はHPVであり,100以上ある型のうち,16型,18型に代表される15種類程度が“高リスク”であることが明らかにされている.このHPVを証明するHPVテストの代表がハイブリッドキャプチャー法である.保険適用はないものの,最近わが国でも急速に普及してきている.検体は細胞診検体採取と同時に採取し,16,18,31,33,35,39,45,51,52,56,58,59,68の13型の有無を判定することが可能である.
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