技術講座 生化学
―臨床化学応用技術シリーズ・3―分析理論ツール その2:酵素・POD・NADH検出系
大澤 進
1
1九州大学大学院医学研究院保健学部門
pp.1407-1412
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102315
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
臨床化学分析では,生体成分の検出試薬として酵素を用いることは非常に有益な手法である.酵素的分析法は穏和な条件下で生体成分に特異的に作用するため,最も優れた分析手法と言える.このような点から酵素は生体成分の定量検出系として多用されている.特に酵素活性においては最終検出系に共役酵素としてペルオキシダーゼ(peroxidase,POD)発色系や脱水素酵素・還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(nicotinamide adenine dinucleotide,NADH)系が利用されている.
本稿では酵素を用いた検出系試薬の原理とその理論的な考え方,そしてこれらの検出系をいかに利用したらよいか解説する.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.