技術講座 生理
消化管超音波検査 その2:下部消化管
中村 滋
1,2
,
朝井 均
3,4
1長吉総合病院臨床検査科
2近畿医療技術専門学校臨床検査科
3春日野会病院
4大阪教育大学
pp.1226-1235
発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102267
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新しい知見
腹部領域における消化管超音波検査は,歴史的には上腹部消化管の胃癌を中心に研究が進められ,その臨床的地位は十分確立されてきたが,その診断領域は下腹部にも拡大し,大腸のみならず以前なら全く考慮されることがなかった小腸にさえも及んでいるのが現状である.しかも,診断領域は癌を中心とする腫瘍性病変はもちろんのこと,日常臨床で極めて頻繁に遭遇する腸炎などの炎症性疾患にも及んでおり,感染微生物の種類の推定さえも試みられている.したがって,今日では下部消化管の超音波検査は,上腹部での検査と全く同様,なくてはならない必須の画像診断といっても過言ではない.
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