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特集 抗菌薬ベストチョイス—その理論と実際
術後感染発症阻止薬の選択理論と実際
下部消化管手術
Theory and practice for the selection of antimicrobial prophylaxis in postoperative infection:distal intestinal tract surgery
竹末 芳生
1
,
横山 隆
2
Yoshio TAKESUE
1
1広島大学医学部第1外科
2広島大学医学部総合診療部
キーワード:
術後感染発症阻止薬
,
下部消化管手術
,
腸管術前処置
Keyword:
術後感染発症阻止薬
,
下部消化管手術
,
腸管術前処置
pp.835-840
発行日 2000年7月20日
Published Date 2000/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904149
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Choice:下部消化管手術では術後感染発症阻止薬は,Bacteroides fragilis,大腸菌などに有効な第2世代セファロスポリン薬が選択されるが,最近Bacteroides fragilisグループの抗菌薬耐性化が徐々に進んでいる.汚染手術では,予防ではなく治療的な考え方でより広域な薬剤を選択する必要がある.
Duration:術後3日間投与が一般的である.欧米では24時間以内投与や術中1回投与が報告されているが,背景が異なるため,日本での短期間投与に関しては慎重な対応が必要と考える.
Oral antibioitics:術前経口抗菌薬投与により耐性菌による術後感染や薬剤関連性腸炎が問題となり,現在では機械的腸管処置のみが術前に行われることが多い.アメリカでは経口抗菌薬を術前1日のみ投与する方法が再評価されている.
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