増刊号 これから広がる生理検査・新たにはじまる生理検査
B 腹部・体表エコー法
4. コントラストエコー法の基礎と臨床
畑中 絹世
1
,
工藤 正俊
1
,
土師 誠二
2
,
前川 清
3
1近畿大学医学部消化器内科
2近畿大学医学部外科
3近畿大学医学部附属病院超音波検査室
pp.963-973
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102204
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はじめに
ソナゾイド(R)(Sonazoid(R))を用いた造影超音波検査を行うことで血流イメージ(vessel image)と肝実質染影(クッパーイメージ,Kupffer image)を得ることができ,血流イメージと肝実質染影を総合的に評価することで,各種肝腫瘍の質的診断が可能となる.また,ソナゾイド(R)の追加投与によって,同一画面上に異なる時相を重ねたイメージ(クッパーイメージと血流イメージ)が得られる(Defect Re-Perfusion Image).このDefect Re-Perfusion Imageの技法によってBモードで不明瞭な悪性肝腫瘍の局在診断,stagingが可能となった.また,ラジオ波焼灼術(radiofrequency ablation,RFA),肝動脈塞栓術(transcatheter arterial chemoembolization,TACE)の治療効果判定や治療支援にも用いられ,広く一般に普及している.
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