Laboratory Practice 〈臨床生理●脳波検査のステップアップ・6〉
脳波賦活法
渡辺 修久
1
,
中山 和男
,
吉永 治美
2
1岡山大学病院医療技術部
2岡山大学大学院医歯薬学総合研究科発達神経病態学
pp.439-444
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102078
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はじめに
臨床脳波検査は被検者の脳波を覚醒安静閉眼状態で約30分間記録するのが基本である.しかし,この記録だけでは十分な情報を得ることは多くの場合困難である.そこで,安静状態でははっきりしない異常を明らかにしたり,軽度にしかみられない異常を顕在化させるために,脳になんらかの刺激を与えることを脳波の賦活法と呼ぶ.日常検査として用いる賦活法は開閉眼,閃光刺激,過呼吸,睡眠が一般的であり,そのほか図形刺激,音刺激,断眠賦活,薬物賦活などもある.本稿では一般的な四つの賦活法について,目的,方法,検査のポイントを中心に述べ,最後に筆者らが実際にその有用性,安全性を検討した特別な賦活法(段階別光刺激法)について紹介する1~3).
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