検査ファイル 項目
脳波の賦活法—特殊脳波賦活法を中心に
高橋 剛夫
1
1仙台市立病院神経精神科
pp.48-49
発行日 1988年1月1日
Published Date 1988/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205466
- 有料閲覧
- 文献概要
安静・閉瞼状態の記録を除いた開・閉瞼や過呼吸負荷,閃光点滅刺激による検査に加えて,睡眠状態の脳波検査が一般に脳波賦活と呼ばれている.安静状態の脳波記録とこのような一般脳波賦活1)により,脳波検査の目的はほぼ達せられるといっても過言ではない.ところが一部のてんかんでは,このような一般脳波検査ではなく,特殊脳波賦活(表1)1〜3)によって初めて異常波が誘発されることがある.
表2は仙台市立病院神経精神科に通院中のてんかん患者について,脳波検査による異常波出現率を調べた結果である.単なる安静時記録によって62%に異常波が認められ,過呼吸と睡眠賦活によってそれぞれ44%,68%に異常波が誘発された.特殊脳波賦活では,視覚刺激による効果が17%ともっとも高い.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.