Laboratory Practice 〈微生物〉
ニューモシスチス肺炎の迅速診断
後藤 美江子
1
,
高橋 孝
2
1東京大学医学部附属病院 感染制御部 細菌検査室
2金沢医科大学病院総合診療科
pp.434-438
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102077
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はじめに
ニューモシスチス肺炎(pneumocystis pneumonia,PCP)は,HIV(human immunodefiency virus)感染症,血液疾患,自己免疫疾患,臓器移植後といった免疫不全を背景として発生する,代表的な日和見呼吸器感染症である.病態は比較的急速に悪化し,早期診断・早期治療が予後を大きく左右する.本稿ではPCPの原因微生物であるPneumocystis jirovecii(P. jirovecii)の名称の変化,症例提示による臨床的な特徴1),および自施設の直接塗抹標本を用いた迅速検出法について記述する.
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