Laboratory Practice 〈血液●採血の現況と問題点・4〉
採血室システム
下坂 浩則
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.949-953
発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101852
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はじめに
採血室システムとは,採血業務を効率よく行うための,そして採血に関するさまざまなミスを防ぐための業務支援システムである.採血室システムの形態はいろいろと考えられるが,①採血患者受付,②採血支援,そして③採血後の検体を確実に担当検査室へ受け渡すことが,採血室システムの基本的な仕事である.本稿では,われわれの施設で1998年に構築した採血室システムの現状を紹介しながら,システム構築で考えるべきポイントを述べる.われわれが構築した採血室システムは,構築の時期がそれぞれ異なることもあり,患者受付システム,採血支援システム,そして検体を各分析機へ搬送する自動検体搬送システムを,それぞれ別々のシステムベンダーに発注している.採血室システムを複数のシステムの集合体として構築したのは,将来の部分的な更新を可能にし,システム選択の幅を広げたかったからである.現在,この採血室システムは,採血から検体測定そして結果送信までのリアルタイム検査の一翼を担っている1).
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