疾患と検査値の推移
間質性肺炎
澤幡 美千瑠
1
,
小倉 高志
1
1神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器科
pp.929-935
発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101843
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間質性肺炎とは
間質性肺疾患とは病理組織学的に肺胞隔壁・細気管支周囲間質に病変の主座がある疾患群であり,140種類以上もの種類が含まれている.間質性肺炎とは,間質性肺疾患に属する非感染性の炎症性疾患であるが,薬剤性,職業性,膠原病性のものから原因不明の特発性のもの(idiopathic pneumonias,IIPs)までさまざまなものがある.
IIPsの分類を表1に示したが,そのうち慢性型で5年生存率約50%と予後不良の特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis,IPF)が過半数を占めている(図1).以下ではIPFを中心に扱い,呼吸機能検査・血清マーカーにより経過把握や予後予測をしていく方法を示した.また,抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(myeloperoxidase-anti-neutrophil cytoplasmic antibody,MPO-ANCA)が陽性の際は検査値の推移がより複雑になるため,症例を示した.
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