病気のはなし
胆管細胞癌
三輪 史郎
1
,
宮川 眞一
1
1信州大学医学部外科
pp.908-911
発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101838
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サマリー
胆管細胞癌は病理学的に胆管上皮由来の癌であり,原発性肝癌取扱い規約で肝内胆管癌(胆管細胞癌)と分類されている.最も有効な治療法は外科切除であり,その他の治療の有効性は確立していない.その発生におけるハイリスクグループが明らかでなく,また特徴的な臨床症状に乏しいため,発見された時点で既に切除困難な進行癌であることが少なくない.腫瘤形成型,胆管浸潤型,胆管内発育型の三つのタイプに分類されており,胆管内発育型の予後は良好であることが多いが,他のタイプでは満足のいく治療成績が得られていない.今後は外科治療と新規抗癌剤の組み合わせにより,予後が改善することを期待したい.
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