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エネルギー代謝調節因子「グレリン」
細田 洋司
1,2
,
寒川 賢治
1,2
1国立循環器病センター研究所生化学部
2京都大学医学部附属病院探索医療センター
pp.664-666
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101472
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はじめに
グレリン(ghrelin)は,1999年,G蛋白質共役型受容体(GPCR:Gprotein-coupled receptor)のうちリガンドが不明な,いわゆるオーファン受容体であるGHS-R(growth hormone secretagogue receptor,成長ホルモン分泌促進因子受容体)の内因性リガンドとして,ヒトとラットの胃から発見された1).グレリンはGH分泌促進作用をはじめ,摂食促進作用や脂肪蓄積効果,消化管機能調節などエネルギー代謝調節に対して重要な作用を持つ.近年,特にゲノム情報に基づいて数多くの摂食調節因子が同定され,摂食やエネルギー代謝調節が複雑かつ補償的に作動していることが示されている.グレリンの生理的機能を明らかにすることはエネルギーホメオスタシス調節機構の解明に役立つものと思われる.
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