オピニオン
検査部を飛び出し,病院のチーム医療に積極的に参加しよう
益田 順一
1
1島根大学医学部 臨床検査医学
pp.530
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100920
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国立大学附属病院検査部は,この10年間の激動の時代にあって,変革の嵐のなかでいばらの道を歩んできた.とりわけ,ミレニアムを迎えた2000年(平成12年)以後は,法律の改正や文部科学省の提言といった形で,自分たちの力が及ばないところからの外圧によって押し付けられるように,変革を迫られてきた.そのため,自分の大学で懸命に努力をしても報われないといった感触が強く,ストレスの多い時代が続いてきた.
もともと国立大学検査部は,私立大学や一般の病院の検査部とは異なり,文部科学省の下で財政的に一定の配慮がなされ,新しい部署の設置や機器の導入を護送船団方式で次々に概算要求を続け,実現してきた.国立大学検査部会議や輸血部会議はそんな情報交換の場であり,ある意味では有効に機能していた.21世紀が近づき,右肩上がりの成長を続けている時代が過ぎた頃から大学間の競争の時代になり,会議の雰囲気も変わってきた.
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