診療controversy medical decision makingのために 超急性期ラクナ梗塞に対するtPAの使用
積極的立場から
豊田 一則
1
1国立循環器病研究センター 脳血管内科
キーワード:
脳梗塞
,
Tissue Plasminogen Activator
,
静脈内注射
Keyword:
Injections, Intravenous
,
Tissue Plasminogen Activator
,
Brain Infarction
pp.323-326
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011140419
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ラクナ梗塞へのtPA静注療法の有効性は、代表的臨床試験であるNINDS rt-PA Stroke Studyで証明されており、脳梗塞の臨床カテゴリーによってtPA静注療法の適応を制限したガイドラインはない。また、tPA静注療法の適否を判定すべき初期診療の段階で、臨床カテゴリーを確定させることは、しばしば困難である。初期診療の段階でのラクナ梗塞が疑われる患者へのtPA投与は、概して安全といえる。臨床カテゴリーにとらわれず、他の条件からtPA静注療法の適否を判断することが望ましい。
©Nankodo Co., Ltd., 2011