技術講座 病理
迅速蛍光免疫法による乳癌センチネルリンパ節検索法
棟方 哲
1
1労働者健康福祉機構 関西労災病院第2病理科
pp.525-529
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100919
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
新しい知見
乳癌手術時のセンチネルリンパ節生検は術後にリンパ浮腫,精神的苦痛など副作用の多い腋窩リンパ節郭清の要否を決めるため,乳癌手術時に行われている.術中という限られた時間に感度の高い転移巣の検索をするために捺印細胞標本を用いた迅速蛍光免疫法が開発された.この方法は染色時間10分と術中に十分応用可能であるのみならず,この方法による転移巣検出感度は凍結組織検査,永久組織検査,パパニコロウ染色(Papanicolaou stain)による捺印細胞診検査より高いことがわかった.スクリーニングも比較的容易であるため,感度の高い術中検査としての応用が期待される.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.