増刊号 細胞像の見かた―病理・血液・尿沈渣
第2章 血液 骨髄塗抹標本の見かた
6.異常細胞の見かた
5)2系統以上の細胞の異常(1)数の異常―②増加(2)
清水 長子
1
1慶應義塾大学病院中央臨床検査部
pp.1131-1135
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100806
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はじめに
慢性骨髄性白血病(chronic myeloid leukemia,CML)は慢性期と移行期および急性転化後の急性期に分けることができる.表1に慢性骨髄性白血病の病期分類を示した.移行期,急性期は経過中に原因不明の発熱,脾腫の増大,体重減少など多彩な症状を示すようになる.また血液学的検査で白血球数の増多,血小板数の減少,貧血の進行などの所見を示す移行期後,末梢血,骨髄に芽球が増加する急性転化期に至る.急性転化は,骨髄性白血病が一番多く,次にリンパ性,巨核球性,単球性と続く.また,骨髄外に腫瘤を形成することもある.この章では特に骨髄性とリンパ性の急性転化の症例について示す.
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