増刊号 細胞像の見かた―病理・血液・尿沈渣
第2章 血液 骨髄塗抹標本の見かた
6.異常細胞の見かた
1)赤芽球系の異常(2)数の異常と形態異常―②赤芽球の増加と形態異常
大畑 雅彦
1
1静岡赤十字病院検査部第2課
pp.1056-1059
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100790
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形態学的所見(図1)
著しく大型で多核の赤芽球の増生が見られる.多核赤芽球は各成熟段階で観察される.また核・細胞質の成熟解離,いわゆる巨赤芽球様変化も観察される.赤芽球系細胞の形態異常は,細胞質の異常と核の異常に大別されるが,図1からはその両方の異常が認められる.しかし,本例の血球異常は赤芽球に限って見られ,顆粒球系や巨核球血小板系細胞の異常は認められない.
このような異常を呈する疾患
赤芽球が過形成で,特に巨赤芽球様変化など異形成を呈する疾患を表1に示した.
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