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特集 新組織学シリーズⅡ:骨格筋—今後の研究の発展に向けて
Ⅳ.遺伝性筋疾患研究を起点とした治療原理の進展
糖鎖の新たな理解をもとにした筋ジストロフィー治療法の開発
Therapeutic strategies for muscular dystrophy based on the molecular basis of glycosylation
金川 基
1
Kanagawa Motoi
1
1愛媛大学大学院医学系研究科医化学・細胞生物学講座
キーワード:
糖鎖
,
筋ジストロフィー
,
ジストログリカン
,
ジストログリカン異常症
,
リビトールリン酸
Keyword:
糖鎖
,
筋ジストロフィー
,
ジストログリカン
,
ジストログリカン異常症
,
リビトールリン酸
pp.573-576
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201446
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ジストログリカン異常症は,基底膜受容体であるジストログリカンの糖鎖修飾異常を認める筋ジストロフィーの総称である。糖鎖異常によってジストログリカンが担う基底膜と細胞膜との連携が破綻し,発症に至ると考えられている。近年,ジストログリカンの糖鎖構造や修飾酵素が明らかになったが,驚くべきことに,糖鎖の中にはリビトールリン酸という,これまで哺乳類では存在が知られていなかった修飾体が含まれていた。本稿では発症に直結する糖鎖の構造と修飾様式について概説し,リビトールリン酸に着目した筋ジストロフィーの治療戦略を紹介する。
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