検査じょうほう室 微生物 ステップアップに生かす微生物の知識
CLSI/NCCLS標準法による肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)の薬剤感受性検査
三澤 成毅
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院臨床検査部
pp.281-284
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100375
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)のペニシリン耐性株は,近年急速な増加傾向にある.このような背景から本菌の薬剤感受性検査は,以前に比べて重要性が高まってきている.
現在,わが国における薬剤感受性検査は,大部分の検査室でアメリカNational Committee for Clinical Laboratory Standards(NCCLS)の標準法に準拠した方法が普及している.しかし,S. pneumoniaeは栄養要求が厳しく,自己融解酵素を産生して死滅しやすいことなどから成績の変動要因も多い.
ここでは,NCCLS標準法の最新版(2006年)を中心にS. pneumoniaeの薬剤感受性検査のポイントを述べる.なお,NCCLSは2005年からClinical and Laboratory Standards Institute(CLSI)に改称されており,以後はCLSI/NCCLSと表記する.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.