増刊号 一線診療のための臨床検査
第II章 各論―検査編
4. 生化学検査
16)心筋マーカー―MGB,H-FABP,TnT,TnI,BNP
米田 孝司
1
1国立循環器病センター臨床検査部免疫血清検査室
pp.1300-1304
発行日 2005年10月15日
Published Date 2005/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100296
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検査の基礎
1 . 試料の取り扱い
血清中ミオグロビン(myoglobin,MGB)は室温でも比較的安定であり,免疫クロマトグラフィの場合は全血を用い,それ以外の方法では血清および血漿(EDTA,ヘパリン)を試料とする.
採血後8時間以内に測定できない場合は冷蔵保存(2~8℃以下)のほうがよく,冷蔵保存時には1週間安定,凍結保存(-20℃以下)では少なくとも3か月間は安定である.血清試料の凍結融解は1回のみで融解後は均一になるように攪拌してから測定する.血漿試料とする場合は凍結融解1回でも不純物の析出が生じる場合があるので分析時には注意を要する.
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