今月の主題 心筋梗塞の生化学的マーカー
心筋細胞質蛋白の臨床検査〔各論〕
心筋型脂肪酸結合蛋白(h-FABP)
田中 孝生
1
,
宗宮 浩一
1
,
岡本 文雄
1
,
河村 慧四郎
1
Takao TANAKA
1
,
Koichi SOHMIYA
1
,
Humio OKAMOTO
1
,
Keishiro KAWAMURA
1
1大阪医科大学第3内科
キーワード:
脂肪酸結合蛋白
,
超急性期診断
,
梗塞サイズ
Keyword:
脂肪酸結合蛋白
,
超急性期診断
,
梗塞サイズ
pp.575-580
発行日 1996年5月15日
Published Date 1996/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902916
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脂肪酸結合蛋白(fatty acid binding protein; FABP)は,細胞内で脂肪酸の運搬・緩衝に携わる蛋白質である.心筋型脂肪酸結合蛋白(h-FABP)は,心室筋の細胞質に豊富に存在する可溶性の低分子量蛋白で,他の臓器に存在するものと免疫学的手段により鑑別可能である.したがって,h-FABPが心筋傷害の生化学的マーカーとなりうると考え,その測定法を開発し,心筋梗塞時におけるh-FABP濃度の推移,心筋梗塞サイズの推定,ならびに特異性などを検討したので紹介する.〔臨床検査 40:575-580,1996〕
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