特集 —ノーモア見逃し—日常の検査と画像に潜むピットフォール
【検査結果での落とし穴と限界】
心筋バイオマーカー・D-dimer・BNP
西織 浩信
1
,
水野 篤
2
1千葉大学 心臓血管外科
2聖路加国際病院循環器内科
キーワード:
心筋トロポニン
,
CK-MB
,
心筋逸脱酵素解釈のpitfall
,
急性肺血栓塞栓症
,
D-dimer
,
BNP
Keyword:
心筋トロポニン
,
CK-MB
,
心筋逸脱酵素解釈のpitfall
,
急性肺血栓塞栓症
,
D-dimer
,
BNP
pp.904-910
発行日 2019年8月15日
Published Date 2019/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202197
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Case1
高感度トロポニンT上昇からNSTEMIの診断に至り、PCIを施行した1例
患者:72歳、男性
主訴:胸痛
既往歴:高血圧、脂質異常症
現病歴:来院2カ月前から階段昇降時などの労作時に軽度の胸痛を自覚していた。来院前日夜、臥床していたところ急性発症の胸骨裏の胸痛が出現、様子を見ていたがその後も症状改善なく、翌朝救急部を受診した。心電図ではⅡ、Ⅲ、aVF誘導にてST-T低下を認め、血液検査では高感度心筋トロポニンTが上昇していた。非ST上昇型急性心筋梗塞(NSTEMI)の診断となり、同日準緊急でCAG(冠動脈造影)を施行、責任病変に対してPCI(経皮的冠動脈形成術)を試行した。術後経過は良好で、入院5日後退院となった。
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