検査じょうほう室 血液:血球自動分析装置のフラッグ処理で困ったこと
[PLT Clumps ?](血小板凝集)―特にEDTA依存性偽性血小板減少症について
手登根 稔
1
,
山野 健太郎
1
,
大城 織江
1
1浦添総合病院臨床検査部
pp.453-455
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100014
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はじめに
血小板凝集とは,5個以上の血小板が凝集している場合に記載し,採血不備によるものなのかそれともEDTA(ethylenediamin-tetra-acetic acid,エチレンジアミン四酢酸)依存性血小板凝集によるものなのかを区別する必要があると日本臨床衛生検査技師会から出された勧告法1)には記載されている.われわれは,日常検査において血小板減少の症例に遭遇した場合,まずそれが真に減少しているのか,それとも偽性の減少症なのかを素早く見極める必要がある.それを怠ったがために患者が不要な治療を受けたり2),医療事故につながる可能性もおおいにありうる.そのチェックを担うのがわれわれ臨床検査技師であり,その情報を医師もしくは看護師に迅速に正確に伝達することがわれわれの責務と考える.その第一段階は,自動分析装置から出力される[PLT Clumps ?]のフラッグである.ただし,血小板凝集を伴うすべての検体でフラッグメッセージが出るとは限らないため注意が必要である.
ここでは,当院で血小板減少の症例に遭遇した場合の対処法について,特にEDTA依存性偽性血小板減少症(EDTA dependent pseudothrombocytopenia,EDP)について詳しく述べる.
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