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EDTA依存性偽性血小板減少症への対処法
三島 清司
1
1山陽女子短期大学臨床検査学科
pp.502-503
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208969
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はじめに
EDTA(ethylenediaminetetraacetic acid)は血球計数検査に用いられる抗凝固剤であるが,このEDTAが原因となって採血管内で血小板凝集を引き起こすことがある.これをEDTA依存性偽性血小板減少症(EDTA-dependent pseudothrombocytopenia:EDP)という.これは試験管内で起こる現象であるが,自動血球計数装置では凝集した血小板を血小板として計測できないため,誤って血小板減少と判断される可能性もある.このような場合,不要な検査や治療が行われ患者不利益につながる恐れがある.したがって臨床検査技師は,真の血小板減少かEDPかを見極める能力を持ち,EDPの場合には正しい血小板数を算出するための対処方法を理解しておく必要がある.
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