特集 癌の臨床検査
IV 癌の検診—主要な症候別癌診断・検査のポイント
5 主な症候貧血—造血器腫瘍
大屋敷 純子
1
,
外山 圭助
2
Junko OHYASHIKI
1
,
Keisuke TOYAMA
2
1東京医科大学第一内科
2東京医科大学内科
pp.1544-1549
発行日 1989年10月30日
Published Date 1989/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917660
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はじめに
造血器腫瘍の診断においては,従来の細胞学的検査に加えて,モノクローナル抗体による細胞膜抗原の解析や染色体分析,遺伝子解析など多角的解析が必要になりつつある(表1).ことに,近年の分子生物学の進歩に伴う遺伝子解析は臨床のレベルで応用されつつあり,造血器腫瘍の新しい診断技術として注目されている.そこで本稿では,造血器腫瘍のうち白血病とリンパ腫について診断の進めかた,検査のポイントを新しい検査技術を含めて概説したい.
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