特集 癌の臨床検査
I 癌そのものをとらえる検査
3 癌組織産生物質"腫瘍マーカー"の検査
C.臓器別腫瘍マーカー 1)食道癌・胃癌
遠藤 光夫
1
,
竹下 公矢
1
,
山際 明暢
1
Mitsuo ENDO
1
,
Kimiya TAKESHITA
1
,
Akinobu YAMAGIWA
1
1東京医科歯科大学医学部第一外科
pp.1408-1410
発行日 1989年10月30日
Published Date 1989/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917628
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はじめに
食道癌,胃癌患者の術前に,また術後の経過観察過程で血清中の腫瘍マーカーを測定することは,実地臨床上,日常のものとなっている.食道癌と胃癌とでは,胃癌における実績のほうが多く,CEA,CA19-9がよく用いられている1,2).
食道癌では,血中SCC(扁平上皮癌関連抗原)を主に測定しているが,CEAやCA19-9もいっしょに測定することが多い.また最近は,京都産業大・山科郁男教授により開発されたモノクローナル抗体(MSW-113)も食道癌の腫瘍マーカーとして用いている3).
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