Senior Course 病理
臨床病理学的立場よりみた電子顕微鏡学・9—電顕標識法および免疫電顕法を中心として
相原 薫
1
1日本医大・病理,中央電顕室
pp.1040-1041
発行日 1974年9月15日
Published Date 1974/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917373
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1.Vascular clearance法
組織ことに血管の物質透過性を検索するために種々の同定可能な標識物質を血管内に注入する方法が広く活用されており,光学顕微鏡的にはevans blue, trypanblue, astraviolett, FFD, Pelican Ink, active carbonなどが用いられており,さらにIsotope法,螢光抗体法を用いる方法がある.これらの方法はvascular clea-rance法,LabellingまたはTracing法といわれた細胞の機能と形態の相関の研究には欠かせないものであるが,電顕的にも電子密度の高い容易に認識できる物質が開発され各分野に応用されるようになった.本法については浅野のすぐれた総論を参照されたい(医学生物学のための電顕学総論,201,医歯薬出版,1974).その代表的なHoseradish peroxidase (Graham-Karnovsky法)は,25〜30mgのマウスに3〜4mgのHorseradishperoxidase (type Ⅱ,Sigma)を0.5mg 0.9%NaClに溶かして静注屠殺後ホルムアルデヒド・グルタール液に固定後,基質液(1%H202添加3-3'diamino-benzi-dine,Tris-HCL Buffer)に侵漬したのち型のごとく処理をする方法である.
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