エッペンドルフ・マイクロリッターシステムによる超微量臨床化学検査・4
血清TG,NEFA,βL,PL 4種目の測定
岡村 研太郎
1
,
山戸 玲子
1
,
小延 鑑一
2
1兵庫県立尼崎病院研究検査部
2京大病院検査部
pp.365-370
発行日 1971年4月15日
Published Date 1971/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917330
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はじめに
第1報から第3報において血清中の鉄,銅,尿酸,クレアチニンおよびクレアチンの微量比色定量を行なってきたが,いずれも微量化と同時に所要時間の短縮が容易に行なえたことから,数種目の検査を適当に組み合わせた微量分析法に本システムは適していることを感じた.最近,血清脂質の測定が注目されはじめ,脂質定量用のキット試薬も国産されはじめたので,これを用いトリグリセライド(TG),遊離脂肪酸(NEFA),リン脂質(PL),ならびにβ—リポタンパク(βL)の脂質4種目の微量比色定量を本システムで行なってみた.
これらの測定には目的成分の有機溶媒による抽出操作(TG, NEFA)や,目的成分を沈殿物として分離しこれを用いる(PL,βL)操作が含まれている.3報までに本システムの遠心器の効率のよさを経験していたので,沈殿物を分析する操作には問題ないと考えていた.そこでペピット,反応容器などの耐溶媒性,有機溶媒を用いて抽出する場合のロータリーミキサーの効果を調べた.
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