特集 臨床生理検査と採血
I.生理検査
超音波診断
平川 公義
1
1東大脳神経外科
pp.154-155
発行日 1971年2月15日
Published Date 1971/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917292
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音波の反射を利用
超音波検査法は身体各部の疾患に応用されている.その取り扱いが簡単で,だれにでもできる,結果が即座にわかる,患者に苦痛を与えない,という利点があるために,脳神経外科でも,もっぱらスクリーニングテストとして繁用されている.
超音波は指向性が強く,その進む方向に媒体と密度の異なるものがあると,境界面で音波は反射し,反射分だけ減衰しながら,残りはさらに進む.超音波検査には,音波の減衰度から診断しようという透過法と,反射した位置を知ることにより病変を判断しようという反射法とがある.現在,一般に用いられているのは後者で,ブラウン管上に,横軸に反射波が帰ってくるまでの時間を,縦軸に反射の強さを画き出すのである.
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