グラフ
肉眼標本の見方<3>—炎症(Ⅱ)
金子 仁
1,2
1東京第一病院病理
2日本医科大学病理
pp.308-309
発行日 1967年5月15日
Published Date 1967/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916640
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炎症のうち最も通常認められるものは化膿性炎症である,そのうち組織を融解してその中に膿のたまる状態を膿瘍という.図1,図3,図4はそれぞれ肺,肝,腎にできた膿瘍である.ことに図3の肝膿瘍は癌のため,肝内に胆汁がたまり,胆汁性肝膿瘍を起こして死亡した例である,肝全体は黄疸の色で黄緑色である.図2,図5は肝,腎の表面が微細顆粒状となり,容積も小さくなつている.それぞれ肝炎,腎炎が原因と考えられる.図6は結核性病変で脊椎骨が破壊されている.正岡子規もこの病気で死んだ.
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