グラフ
肉眼標本の見方<5>—腫瘍(Ⅱ)
金子 仁
1,2
1東京第一病院病理
2日本医科大学病理
pp.692-693
発行日 1967年10月15日
Published Date 1967/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917167
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この項目では肉腫および良性腫瘍をのせる。肉腫は非上皮性悪性腫瘍であるが,その頻度は癌に比して非常に少ない。大体1/5〜1/10と考えてよい。肉腫は若年者に多く,癌腫が淋巴行性転移をするのに比して,血行性転移をすることが多い。淋巴行性に転移する場合もある。良性腫瘍はその名のごとく,予後は良好でそのままにしておいてもさしつかえないが,発生部位により障害を起こしたり,または悪性化(たとえば脂肪腫が脂肪肉腫になったり,腺腫が腺癌になったりする)を起こす場合がある。
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