講座 検査技術者のための臨床病理学講座14
機能検査とその臨床
河合 忠
1
1順天堂大学医学部臨床病理学教室
pp.617-620
発行日 1965年7月15日
Published Date 1965/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915782
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I.機能検査とは何か
前回まで解説した臨床検査法とその臨床は,排泄物と体液成分の形態的観察と化学的成分の分析結果がいかに診断に利用されているかを説明したものである。今回とりあげた機能検査とは,生体内各臓器はそれぞれのはたしていや役割り(機能)にある程度定つたものがあることからその臓器が生体維持のためにどれくらいその役割りを遂行する能力をもつているか,あるいはその臓器の機能がどれほど障害されているかを推定するための検査方法である。したがつて,機能検査は形態学的検査や分析的手法を利用するけれども,成績の表現はある臓器の,どのような機能がどれだけ侵されているという判定になる。
以下現在行なわれている機能検査法の種類と,それに関連する重要な病気について述べよう。
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