Japanese
English
TOPICS 臨床検査医学
臨床検査としての生理機能検査
-――特に標準12誘導心電図について
Quality management of 12-lead electrocardiography and other physiological tests
古川 泰司
1
Taiji FURUKAWA
1
1帝京大学医学部臨床検査医学
pp.589-590
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.32118/ayu289080589
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
日本の医療機関における生理機能検査
欧米での生理機能検査,たとえば超音波検査や12誘導心電図は,各検査に特化したテクニシャンが遂行するのが一般的であり,機器管理や結果の担保も彼らの資格・権限で行われる.一方,わが国の医療機関では,臨床検査部門が生理機能検査を担うのが普通であり,検査室第三者認定の国際的規格ISO 15189でも生理機能検査が認定範囲に含まれる.近年同認定施設では,検体検査と同様に,生理機能検査の結果も精度管理の対象として扱われるべきであるとの考えが広まり,報告結果のばらつきを評価・管理する機会が増えている.これに加え,2019年の「検体検査の精度管理等に関する法令改正」における審議過程で,参議院の付帯決議(平成29年6月6日)として生理機能検査への言及がなされた.これを受けて,日本医療検査科学会内に生理検査委員会が持たれ,国内ISO 15189認定施設を対象として,認定4分野(呼吸機能検査,心電図検査,超音波検査,神経生理学的検査)について,国内の生理機能検査の精度管理状況を継続的に議論する場が持たれるようになっている.
Copyright © 2024 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.