技術講座 血液
血小板凝集能検査
雨宮 憲彦
1
1山梨大学医学部附属病院検査部
pp.337-342
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100392
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新しい知見
血小板凝集能の測定法は種々あるが,多血小板血漿中の血小板凝集における光透過性の変化を捉える吸光度法が普及している.吸光度法は測定原理が簡単なことから再現性に優れており,血小板機能低下の検索に有用な測定法であるが,血小板機能亢進状態の把握には不適であった.1994年に新しい血小板凝集能検査法として,散乱光を用いた粒子計測法が開発された.粒子計測法はレーザービームを凝集塊に照射し,凝集塊から発生する散乱光強度を検出することで吸光度法では困難だった血小板が10個程度凝集した小凝集塊の検出を可能にした.この検査法は検出感度がより鋭敏になり,種々の動脈血栓性疾患や糖尿病などの血小板機能亢進状態の評価に有用である.
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