多変量解析の応用・8
数量化Ⅰ類,Ⅱ類
古川 俊之
1
,
田中 博
1
1東京大学・医用電子研究施設
pp.944-952
発行日 1980年8月15日
Published Date 1980/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915547
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前回までの連載で紹介した多変量解析の手法は,判別分析の目的変量を除くとすべて定量的なデータを取り扱う手法であった.しかし医学データは定量的なものとは限らず,むしろある症候の有無や段階的に表記された検査結果などの定性的なデータを総合して,患者に対する判断を下さねばならないことが多い.数量化手法は,多変量解析の諸手法を定性的データやカテゴリカルなデータに適用するために工夫された手法である.特によく用いられる数量化手法はⅠ類〜Ⅳ類で,Ⅰ類は重回帰分析に,Ⅱ類は判別分析に相当する.これらの手法のプログラムはほとんどの統計パッケージに収録されていて,容易に利用することができる.
今回は外的基準がある場合の数量化手法,すなわちⅠ類,Ⅱ類について解説する.
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