Japanese
English
研究
ディジタル・コンピューターを用いた色素希釈曲線の実用的処理法
Practical Application of Digital Computer for Analysis of Dye Dilution Curve.
国司 健
1
,
加藤 光恵
1
,
江部 充
1
,
長崎 文彦
2
Takeshi KUNISHI
1
,
Mitsue KATO
1
,
Mituru EBE
1
,
Fumihiko NAGASAKI
2
1虎の門病院臨床生理検査部
2虎の門病院循環器科
1Dept.of Applied Physiology,Toranomon Hospital
2Dept.of Cardiology, Toranomon Hospital
pp.63-66
発行日 1979年1月15日
Published Date 1979/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914996
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はじめに
色素希釈法1)による心拍出量の測定は,Fick法に比べて検査手技が簡単で危険性が少なく,しかも乳幼児や重症患者にも適用できるなどの特徴がある.更に色素希釈法は短絡血量や逆流量などの異常循環の分析,あるいは心疾患の計量判別2)にも利用できるので,現在では血流動態に関する重要な臨床検査法となっている.しかしこの色素希釈法は計算処理に多大の時間と労力を伴うため,心拍出量の測定ではその計算処理の簡素化とそのためのアナログ・コンピューターの開発がなきれてきたが,最近ではこの心拍出量の測定にディジタル・コンピューターを利用する場合3,4)が多い.しかもこのディジタル・コンピューターは異常循環の定量的分析,あるいは心疾患の計量判別にも利用できる点で優れている.
我々も積極的にその利用を考え5),主としてイヤーピース色素希釈法による心拍出量,平均循環時間など一部の計篇処理のシステム開発をし,700例近い検査とその処理を実施してきた.その結果日常検査に十分耐え,かつその有用性が実証されたのでここに報告する.
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