巻頭言 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    再び「エッセイとコンピューター」について
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                加藤 正明
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1東京医科大学精神医学教室
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.236-237
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1992年3月15日
                  Published Date 1992/3/15
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903207
                
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- 文献概要
今から24年前の本誌の巻頭言に,「エッセイとコンピューター」(10:522,1968)という記事を書いたことがある。それは要するに,エッセイイズムがすぐれて直観的な体験に基づく論旨を,独自のキーワードを駆使して魅力的な仮説として展開する―例えば「関与しながらの観察」や「二重拘束説」―のに対して,コンピューティズムは臨床的,実験的事実を数量化し,高度の数理統計学を駆使して,因子分析,相関係数,クラスター分析などの結果から,ある仮説を導き出す方法である。エッセイイズムは優れたレトリックによって楽しく読ませ,納得させるが,その実証性については必ずしも定かではない。コンピューティズムは,本来「質」的な現象を量化することによって,数量的な分析に根拠を求めるが,質を量化する過程が常に批判の対象となる。
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