特集 小児の臨床検査
Ⅴ.先天性代謝異常
A.マススクリーニング
大浦 敏明
1
1大阪市立小児保健センター
pp.1310-1315
発行日 1977年11月1日
Published Date 1977/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914564
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先天性代謝異常症の多くのものに精神遅滞が合併するが,そのうちのいくつかは,早期発見,早期治療によって発病を予防できることが明らかとなった.
この場合早期とは,臨床的に知恵遅れ,神経症状などが現れる以前を意味し,これらの症状が現れてしまってからでは,いかに精力的な治療を行っても,多少とも脳に永久障害の残ることは避けられない.患者は臨床的には無症状であっても,生化学的には既に異常所見が認められるので,これを比較的簡易な方法で発見し,早期治療に結び付ける試みが,多くの疾患について研究され,一部は既に実行されている.
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