研究
結核菌の薬剤耐性検査における希釈法とリング拡散法の比較研究
山岡 弘二
1
,
斎藤 肇
2
1広島大学細菌学
2現:島根医科大学微生物・免疫学
pp.548-550
発行日 1977年5月15日
Published Date 1977/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914361
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はじめに
抗結核剤の増加に伴い,結核菌の薬剤耐性検査に現在一般に用いられている希釈法では多大の時間と労力とを要するために,それを簡易化しようとする種々の試みがなされてきた.その一法として直立拡散法があり,これは1薬剤1本の培地で検査ができるという簡便さはあるが,首曲がり試験管の取り扱いや,成績判定法の難しさなどの問題が残されている.
最近,平峰1〜3)は1枚の平板培地上で2種ないし3種の薬剤の耐性検査を行いうるリング拡散法を考案し,本法は従来の希釈法ならびに直立拡散法と90%以上の成績の一致がみられ,しかも判定が容易であるので,結核菌の耐性検査を能率的に行いうるものと推奨している.
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