今月の主題 精神疾患をめぐる臨床検査
総説
神経化学序説
塚田 裕三
1
Yasuzo TSUKADA
1
1慶応義塾大学(生理学)
キーワード:
分子神経生物学
,
神経特異蛋白質
,
神経成長栄養因子
,
細胞神経生物学
,
機能神経化学
Keyword:
分子神経生物学
,
神経特異蛋白質
,
神経成長栄養因子
,
細胞神経生物学
,
機能神経化学
pp.1719-1724
発行日 1989年12月15日
Published Date 1989/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914204
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神経系の生化学的特質を明らかにし,それらの神経機能との関連を探求しようとするのが神経化学と呼ばれる研究領域である.最近では分子生物学的技術を用い,一連の神経特異蛋白の遺伝子クローニングが進み,神経系の発生と分化の解明に大きく貢献しているし,またヒトの遺伝性の精神神経疾患の病因遺伝子の解析も進展している.一方では,学習・記憶など脳の高次機能を支える物質系の探究のためには丸ごとの動物を用いた研究も重要であり,今後,神経化学研究が多面的に進展することが脳研究に必須であることを概説した.
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