今月の主題 尿中低分子蛋白の測定と意義
技術解説
尿蛋白の電気泳動法
渡辺 信子
1
Nobuko WATANABE
1
1東京大学医学部附属病院中央検査部
pp.835-839
発行日 1988年8月15日
Published Date 1988/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913706
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尿蛋白のセルロースアセテート膜電気泳動後の染色には,従来ポンソー3Rが使用されていた.しかしこの方法では蛋白濃度が500mg/dl以上でないと分画をはっきり確認できない.
ここに紹介するピロガロールレッド法はセルロースアセテート膜電気泳動法に適した高感度染色法である.蛋白濃度がおよそ50mg/dlあれば,染色後,デンシトメトリーが可能である.アルブミンとγグロブリンの反応比は近似し,Bence Jones蛋白,リゾチームなども染色される.染色時間は5分,脱色操作も精製水で行う簡易な方法であり,再現性も良好である.
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