Japanese
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研究
イムノブロット法による単クローン性高IgM血症およびBence Jones蛋白の微量同定法
A High Sensitive Method for Detection of Monoclonal IgM and Bence Jones Protein by Immune Blotting
末平 滋子
1
,
小出 典男
1
,
中力 紀子
1
,
江口 和子
1
,
田辺 紀子
1
,
斎藤 利輿
1
Shigeko SUEHIRA
1
,
Norio KOIDE
1
,
Noriko NAKARIKI
1
,
Kazuko EGUCHI
1
,
Noriko TANABE
1
,
Toshioki SAITO
1
1岡山大学医学部附属病院中央検査部
1Central Clinical Laboratory, Okayama University Medical School Hospital
pp.1599-1604
発行日 1987年12月15日
Published Date 1987/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913535
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はじめに
単クローン性高免疫グロブリン血症の免疫グロブリンクラスやそのL鎖の同定には,Grabar&Williams法による免疫電気泳動が汎用されている.しかし,同法では微量の単クローン性免疫グロブリン同定が困難であり,同定不能と結論せざるをえない場合がある.特に高IgM血症では,アガロース電気泳動上IgMが塗布点から移動せず,沈降線が観察困難である場合や,IgM以外の免疫グロブリンに干渉されて抗L鎖抗体によるM-bow形成が不良となる場合があることが知られている.
一方,Bence Jones蛋白(B-Jp)検索においても,同法ではほとんどの場合,尿を濃縮する必要がある.また市販の抗ヒトB-JP血清の力価が低く,特にλ型では沈降線形成が不良になることが多い.これらに対処し,確実に免疫グロブリンクラスを同定するため,アガロースゲル内での免疫固定法1〜3)が広く併用されているが,多量の抗血清を必要とするという困難さがある.
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