今月の主題 リウマトイド因子
技術解説
ラテックス凝集比濁法によるRF定量法
山本 則満
1,3
,
青木 良雄
2
Norimitsu YAMAMOTO
1,3
,
Yoshio AOKI
2
1相互生物医学研究所
2昭和大学藤が丘病院中央臨床検査部,臨床病理学教室
3(旧勤務先)昭和大学藤が丘病院中央臨床検査部
pp.610-616
発行日 1987年6月15日
Published Date 1987/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913340
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
近年,光散乱分析法を利用した定量法は,自動化が可能であり,高精度の機能を有する分析機の開発が続くなかで,免疫血清検査領域に定着してきた感がある.そのなかでも,ラテックス凝集反応によって生ずる濁度変化を光学的にとらえるラテックス比濁法は,RIA法やEIA法に匹敵するほどの感度があると言われている,特にレートアッセイを自動システムに適用すれば,処理能力の面でも向上し,今やイムノアッセイを代表する定量法として注目され普及しつつある.
リウマトイド因子(RF:Factor ll)測定法は,最近このラテックス比濁法を原理としたキットが各社から市販されたこともあって,従来の定性検査から,より密度の濃い情報を臨床サイドへ提供すべく,定量化へと歩みつつある.しかし,RF測定には非特異的反応の出現や測定値単位およびキャリブレーターの選定などの未解決な問題が潜んでいる.本稿ではラテックス比濁法によるRF定量法についての技術解説に加え,以上述べた問題点についても触れてみた.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.